大和選手の現在と今後-デント病と19年目の野球人生-

横浜DeNAベイスターズの黄金期を支え、多くのファンから愛される大和選手。36歳で戦力外通告を受けるも、その野球人生には数々のドラマと試練がありました。希少疾患と闘いながら現役を続ける姿勢、家族やファン、後輩選手への温かな人柄とともに、大和選手の現在と未来を見つめていきます。

yamato選手イメージ
目次

横浜DeNAベイスターズにとって大和選手とは

横浜DeNAベイスターズの黄金時代を支えた大和選手が、2024年シーズン終了後に戦力外通告を受けた[1][2]。36歳という年齢ながら、これまでチームの精神的支柱として活躍してきた**前田大和(やまと)**選手の「今」について、DeNAファンなら知っておきたい詳細な情報をお届けする。

大和選手は2018年にFA移籍でDeNAに加入して以来、堅守のショートストップとして、また勝負強い打撃でチームを支え続けてきた[3]。特に関根大成キャプテンとともに、若手選手の手本となる存在として君臨し、「チーム最年長プレーヤー」として大きな存在感を示してきた[3]

大和選手の輝かしい経歴と功績

阪神時代から始まった守備の名手としての道のり

1987年11月5日、鹿児島県鹿屋市生まれの大和選手は、2005年高校生ドラフト4巡目で阪神タイガースに入団[4]樟南高校時代には甲子園に2度出場し、その守備力の高さから当時の岡田彰布監督に注目されていた[4]

阪神では12年間在籍し、2014年には外野手としてゴールデングラブ賞を獲得[5]。内外野ともに球界屈指の守備力を誇り、2012年から6年連続で100試合出場を達成するなど、中堅選手として活躍した[3]

DeNA移籍後の貢献

2017年オフに国内FA権を行使してDeNAに移籍した大和選手は、移籍初年度の2018年から即戦力として活躍[3]。特に2019年には遊撃手レギュラーとして137試合に出場し、チームの中核を担った[3]

DeNAでの大和選手といえば、何といっても勝負強い打撃が印象的だった。2021年6月には対千葉ロッテマリーンズ戦でサヨナラ二塁打を放ち、「スカパー!サヨナラ賞」を受賞[6]。この時の大和選手は6試合連続安打中で、まさにチーム最年長選手による値千金の一打となった[6]

また、2023年9月のヤクルト戦では、延長10回にサヨナラ打を放ったが、その際の振る舞いが話題となった。9回に味方投手が相手選手に頭部死球を与えていたため、大和選手は過剰に喜ぶことを控え、ベンチを飛び出したナインを両手で制すポーズを取った[7]。この気遣いの心こそが、大和選手の人柄を物語るエピソードだろう。

DeNAでの具体的な数字と貢献度

大和選手のDeNAでの通算成績は、通算1524試合出場、打率2割5分1厘、12本塁打、282打点、200犠打、93盗塁という数字を残している[3]。2024年5月19日の中日戦ではNPB通算1500試合出場を達成し、長きにわたってプロ野球界で活躍してきた証となった[8]

2024年シーズンの成績と戦力外通告の背景

2024年シーズンの厳しい現実

2024年シーズンの大和選手は、42試合の出場にとどまり、打率.247、3打点という成績だった[2][3]。これは1軍デビュー後最少の試合数であり、8月の大半を2軍調整に費やすなど、厳しいシーズンとなった[3]

さらに9月11日の守備練習中には鼻骨骨折という不運にも見舞われ、15日に出場選手登録を抹消されていた[3]。こうした状況から、9月14日の中日戦前に球団から来季契約を結ばない旨の通達を受けることとなった[1]

球団側の配慮と大和選手の受け止め方

戦力外通告を受けた際の大和選手の心境について、本人は「年齢的にもいつ言われてもいい覚悟はできていました」とコメントしている[1]。また、「自分の中では、もしかしたら(今年が)最後になるかもなと思っていた」とも語っており、ある程度の覚悟はあったことが伺える[1]

一方で、球団側としても大和選手への敬意を示しており、単なる戦力外通告ではなく、コーチ就任の打診も行ったとされている[9]。これは大和選手のこれまでの貢献度と、後輩指導における価値を球団が認めている証拠といえるだろう。

希少疾患「デント病」と闘いながらのプロ生活

国内数百人しかいない希少疾患との闘い

大和選手が2022年12月に公表した**慢性腎臓病「デント病」**は、国内で数百人しかいない希少疾患である[3][10]。この病気は加齢とともに腎機能が低下する遺伝性の病気で、50歳前後で末期腎不全へと進行するとされている[10]

大和選手は幼少期からこの病気を患っており、定期健診を受けながら野球を続けてきた[10]血液を濾過する機能を持つ腎臓の機能低下により、むくみや倦怠感といった症状に悩まされながらも、プロとしてのプレーを継続してきた[10]

食事制限とトレーニングの制約

現在の大和選手の状況について、「僕の数値だと、普通なら入院して病院食を食べてる方もいると思うし、腎臓移植をしている方もいる」というほど深刻な状態である[10]最低限の塩分量で過ごすため、球団の管理栄養士に別メニューを用意してもらっているなど、厳格な食事療法を行っている[10]

また、アスリートには欠かせないトレーニングにも制約がかかる。筋肉を肥大させるような負荷の高いトレーニングは避け、「筋肉痛をなるべく作らない、そのギリギリのトレーニングを毎日こまめにやる」ことで必要な筋肉量を保っている[10]

同じ病気の人々への励ましのメッセージ

大和選手が病気を公表した理由について、「同じ病気の人たちに元気を与えられる、ラストスパート」との思いがあったと語っている[10]。「病気があったからこそ自分はここにいると思う。普通の人に負けたくない。ただ、その気持ちだけでした」という強い意志で、同じ病気を持つ子供たちに勇気を与える存在として活動を続けてきた[10]

戦力外後の心境と引退・現役続行の可能性

家族との時間を大切にする現在

戦力外通告後の大和選手は、「家族の時間をこんなに過ごすのも初めてだし、ゆっくりすることもなかった。この時間を大切にしたいなというのが一番ですね」と語っている[1]。現在は平日は穏やかに時を過ごし、休日は3人の息子たちの野球に付きっ切りで、37歳のパパとして「子育ての大変さをしみじみ感じている」という[1]

家族に戦力外を伝えた際のエピソードも印象的だ。まだ幼い子供は「パパやったじゃん、僕の野球来てくれるじゃん」と無邪気な反応を見せ、小学3年の長男だけは現実を理解しているようで複雑な表情だった[1]。愛妻は「自分の好きなように道を決めればいいんじゃない?」と背中を押してくれたという[1]

一度は引退を決意したものの…

戦力外通告直後、大和選手は「引退しようかな」と決断していた[1]。19年間という長いプロ生活に区切りをつけることを考えていたのである。しかし、時が経つにつれて心境に変化が生まれた。

「ときが経つにつれて冷静に戻ったというか。やりたい気持ちが1%でもあるし、自分の中でやり切ってないというのが正直なところ。野球と出会ってきて中途半端には終わりたくない自分がいる中で、まだ区切りはつけられない」[1]

現役続行への意欲

現在の大和選手は、毎日子どもたちとキャッチボールをして、自身のトレーニングも継続している[1]。「いつ自分の中でタイミングが表れてくるかわからないですけどね。今すぐは、区切りはつけません」と語っており、現役続行への道を完全には閉ざしていない[1]

現時点で通算957安打という記録を持っており、目標としてきた1000安打まであと43安打という状況[3]。「体はまだ全然動きます」とコンディションに問題はなく、現役続行の道を模索する可能性も十分にある[3]

プライベートと人柄~家族愛と後輩への指導

3人の息子を持つ父親としての顔

大和選手は3人の男の子の父親であり、家族を何より大切にしている[11]。長男は「真面目なタイプで、なんでもとことんやる」、二男は「活発でやんちゃ」、三男は「マイペース」と、それぞれ異なる個性を持つ息子たちを温かく見守っている[11]

特に印象的なのは、大和選手自身は息子たちに「野球をやりなさい」とは一切言っていないということ[11]。「むしろ、いろんなスポーツに触れてほしいと思っていた」と語り、長男が「野球をやりたい」と言った時も、「自分自身が苦労してきたこともあったので少し複雑な気持ちもあった」という[11]

鹿児島での自主トレと地元愛

大和選手は毎年オフシーズンには故郷の鹿児島・鹿屋市で自主トレーニングを行っている[12]。2022年には同じチームの牧秀悟選手と共に地元で自主トレを実施し、地元の子どもたちにトップレベルのプレーを間近で見てもらう機会を提供していた[12]

この姿勢からも分かるように、大和選手は常に次世代への責任を感じており、「未来のスターの誕生」への期待を込めた活動を続けている[12]

牧秀悟選手からの「お師匠」呼び

チーム内での大和選手の存在感を物語るエピソードとして、牧秀悟選手が大和選手を”お師匠”と呼んでいることが挙げられる[13]。直近の3年間は牧からお願いされる形で鹿児島・鹿屋合同自主トレを継続しており、チーム最年長プレーヤーとしての責任を果たしてきた[3]

引退後のコーチ・指導者就任の可能性

球団からのコーチ打診

報道によると、DeNA球団は大和選手に対してコーチ就任の打診を行ったとされている[9]。これは大和選手のこれまでの貢献度と、後輩指導における価値を球団が高く評価している証拠といえる。

大和選手の指導者としての適性は、これまでの若手選手との関わり方からも明らかである。牧秀悟選手との自主トレ継続や、チーム内での存在感、そして何より相手チームへの配慮を忘れない人格的な魅力から、優秀な指導者となる素質は十分に備えている。

大和選手の指導哲学

大和選手の指導に対する考え方は、自身の息子たちへの接し方からも読み取れる。押し付けではなく、自主性を重んじる姿勢、そして多様性を認める柔軟さを持っている[11]。これらの資質は、現代の若手選手指導において非常に重要な要素といえるだろう。

大和選手のSNS開設とファンとの交流

12月のインスタグラム開設

2024年12月に入り、大和選手はインスタグラムの個人アカウントを開設した[14]。約2ヶ月ぶりの報告となったこの投稿では、**ベイスターズのユニホームの写真付きで「ありがとう! #大和#前田大和」**と投稿し、ファンから大きな反響を呼んだ[14]

同僚だった上茶谷大河投手も「@YAMATO.11.05 本物ですよ!」と自身のインスタグラムのストーリーズでアピールし、大和選手も「夜中にありがと笑」とストーリーズのリポストで感謝を伝えるなど、チームメイトとの温かい関係も垣間見えた[14]

ファンからの熱い反応

この投稿に対して、SNSには「欠乏していた大和成分を補給できそうです」「号泣寸前」「激アツ案件」「今年一番うれしい」「待っていました」といったファンからの反響がズラリと並んだ[14]。また「横浜に来てくれてありがとう」「みんなのヒーロー」「退団悲しいけど、ずっと応援しています」と、これまでのプレーに感謝を述べるベイファンの声も多数寄せられた[14]

一方で「やっぱり引退なのかな…」「コーチとして復活して欲しい」と去就について気がかりな人からのコメントも散見され、ファンの大和選手に対する深い愛情が感じられる反応となった[14]

まとめ~ベイスターズファンから大和選手への感謝とエール

大和選手の現在は、一人の野球人として、そして一人の父親として、人生の新たなステージに向き合っている時期といえる。戦力外通告という厳しい現実を受け入れながらも、「中途半端には終わりたくない」という強い信念を持ち続けている姿は、まさにプロフェッショナルの鑑である。

希少疾患と闘いながらも同じ病気の人々に勇気を与え続けた姿勢家族を何より大切にする人間性後輩選手への献身的な指導相手チームへの敬意を忘れない紳士的な振る舞い―これらすべてが、大和選手がベイスターズファンに愛され続ける理由である。

現役続行かコーチ就任か、はたまた引退か。どの道を選んでも、大和選手らしい誠実な選択になることは間違いない。DeNAファンとしては、大和選手が歩む道を温かく見守り、これまでの感謝の気持ちを込めて応援し続けたい。

「敵はすぐ目の前だ 大いなる闘志燃やせ 響け和の魂 輝ける未来へ」[15]

この応援歌のように、大和選手の魂は永遠にハマスタに響き続けるだろう。どのような形であれ、大和選手の新たな挑戦に心からのエールを送りたい。

【参考資料】

  1. https://full-count.jp/2024/12/04/post1664885/           
  2. https://full-count.jp/2024/10/01/post1628544/ 
  3. https://www.nikkansports.com/baseball/news/202409170000969.html            
  4. https://ja.wikipedia.org/wiki/大和_(野球) 
  5. https://www.sanspo.com/article/20180204-7GRL6PVWEZIALKIHJ4CE5GHQHA/
  6. https://hominis.media/category/athlete/post7654/ 
  7. https://www.chunichi.co.jp/article/765688
  8. https://www.youtube.com/watch?v=6DWXkmF3uRI
  9. https://ameblo.jp/stars-lempicka/entry-12868009052.html 
  10. https://www.sankei.com/article/20240612-SVLIZVJYWJNAPFQK3JXAE46SSA/        
  11. https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=152496    
  12. https://blogs.mbc.co.jp/sport/18804/  
  13. https://bunshun.jp/articles/-/66238?page=2
  14. https://www.iza.ne.jp/article/20241203-CLV5DEWRYRHGVGPMPLSEGGQEK4/     
  15. https://www.yakyu-ouen.net/yamato/
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